DRBDADM(8) システム管理 DRBDADM(8)

drbdadm - DRBD の高レベル管理ツール

drbdadm [-d] [-c {file}] [-t {file}] [-s {cmd}] [-m {cmd}] [-S] [-h {host}] [-- {backend-options}] {command} [{all} | {resource[/volume>]...}]

Drbdadm は DRBD プログラム群の中で高レベルの管理ツールである。Drbdadmdrbdsetupdrbdmeta の上位レベルのインタフェースである。これは、ifconfigifup/ifdown コマンドに対する関係と同様である。Drbdadm は設定ファイルを読み込んで、 drbdsetupdrbdmeta を呼び出してコマンドを実行する。

Drbdadm は全リソース、リソース中のボリュームに対して操作が行える。サブコマンドには次のものがある。 attach, detach, primary, secondary, invalidate, invalidate-remote, outdate, resize, verify, pause-sync, resume-sync, role, csytate, dstate, create-md, show-gi, get-gi, dump-md, wipe-md 。これらは全リソースとボリュームに対して機能する。

リソースレベルのみのコマンドには次のものである。 connect, disconnect, up, down, wait-connect and dump

-d, --dry-run
実行する drbdsetup コマンドを標準出力に書き出すが、実際にコマンドは実行しない。

-c, --config-file file

drbdadm が使う設定ファイルを指定する。このパラメータを省略すると、 /etc/drbd-84.conf, /etc/drbd-83.conf, /etc/drbd-08.conf, /etc/drbd.conf が参照される。

-t, --config-to-test file

drbdadm にチェックさせる設定ファイルを指定する。dump コマンドまたは sh-nop コマンドと共に使用する場合のみ有効である。

-s, --drbdsetup file

drbdsetup プログラムのフルパスを指定する。省略すると、自身のコマンド配置場所配下と、$PATH が参照される。

-m, --drbdmeta file

drbdmeta プログラムのフルパスを指定する。省略すると、自身のコマンド配置場所配下と、$PATH が参照される。

-S, --stacked

積み重ねた上位リソースに対する操作を指示する場合に指定する。

-P, --peer

どの対向ノードと接続するかを指定する。リソースの定義に3台以上のホストを指定した場合にのみ必要である。

-- backend-options

二重ハイフンの後に続くオプションはすべて backend-options として認識される。これらはバックエンドコマンドに渡される。つまり drbdsetupdrbdmetadrbd-proxy-ctl などに渡される。

attach
DRBD リソースに対応する低レベルのローカルブロックデバイスを接続する。

detach

DRBD リソースデバイスから下位ストレージデバイスを切り離す。

connect

リソースデバイスに対するネットワーク設定を有効にする。対応する接続先がすでに設定されていれば、2 台の DRBD デバイスは相互に接続される。リソース定義中に 3 台以上のホストを指定してある場合、接続先ホストを指定するために --peer も指定する必要がある。

disconnect

リソースに対するネットワーク設定を無効にする。デバイスは当然ながらスタンドアローン状態になる。

syncer

デバイスの再同期に関するパラメータを読み込む。

up

attach と connect の両方を実行するショートカット。

down

attach と connect の両方を実行するショートカット。

primary

リソースのデバイスをプライマリ状態に昇格する。DRBD が管理するデバイスにファイルシステムを作成したりそれをマウントする前に、必ずこのコマンドを実行する必要がある。

secondary

デバイスをセカンダリ状態に切り替える。接続された DRBD デバイスペアのどちらか一方しかプライマリ状態になれないので、このコマンドが必要である(設定ファイル中に allow-two-primaries が明示的に指定されている場合を除く)。

invalidate

ローカル下位デバイスが不整合になったと DRBD に判断させる。したがって、両デバイスが同期状態になるよう、DRBD はすべてのブロックを他方のノードからコピーする。このとき、レプリケーションリンクを確率させておく必要があり、そうでないと disconnected Secondary の状態になる。

invalidate-remote

invalidate コマンドに似ているが、対向ノードの下位デバイスが非同期状態になったとみなす。したがって、ローカルノードのデータが他ノードにコピーされる。このとき、レプリケーションリンクを確率させておく必要があり、そうでないと disconnected Primary の状態になる。

resize

DRBD にディスクサイズ関連の状態を再評価させ、必要ならデバイスのサイズを変更する。例えば両ノードで下位デバイスのサイズを拡張した場合には、どちらか一方のノードでこのコマンドを実行した後で、DRBD は新しいサイズを受け入れる。新しいストレージ領域は同期される必要があるため、最低でも 1 つのプライマリノードが存在する場合にのみ、このコマンドは機能する。

以下のオプションはすべて backend-options である ("--" で分離される)。

--size オプションは DRBD デバイスで使用できるサイズのオンライン縮小に使用される。ファイルシステムがこの操作によって破損しないことはユーザ責任において確認する。例:

# drbdadm -- --size=10G resize r0

--assume-peer-has-space オプションは、現在対向ノードに接続されていないデバイスのサイズ変更ができる。対向ノードのディスクサイズを同様に変更しないと、以降接続が失敗するので注意すること。

--assume-clean オプションは、既存のデバイスのサイズを変更し、新しい領域の同期を回避できる。空のストレージをデバイスに追加する場合に有用である。例:

# drbdadm -- --assume-clean resize r0

--al-stripes--al-stripe-size-kB オプションはオンラインでアクティビティログのレイアウトを変更する。内部メタデータの場合には、同時に、下位デバイスのユーザーに見えるサイズ(--size を使用して)の縮小、または拡大が必要である。

check-resize

内部メタデータの移動のために drbdmeta を呼び出す。DRBD の停止中に下位デバイスのサイズが変更された場合、次回の attach コマンドが成功するように、メタデータをデバイスの最後に移動する必要がある。

create-md

メタデータ領域を初期化する。DRBD リソースを初めて利用する場合、オンラインにする前にこのコマンドを実行する必要がある。問題が起きた場合には、次のマニュアルを参照:drbdmeta(8)

get-gi

データ世代識別子の情報を簡潔なテキスト情報として表示する。

show-gi

データ世代識別子の情報を、説明テキストとともにテキスト情報として表示する。

dump-md

メタデータの全内容をテキスト形式でダンプする。ダンプにはビットマップとアクティビティログも含まれる。

outdate

メタデータに outdated フラグをたてる。

adjust

設定ファイルの設定値にしたがってデバイスの設定状態を調整する。実際に実行する前に、あらかじめ dry-run モードを実行して、得られた出力を吟味すべきである。

wait-connect

他ノードのデバイスと接続するまで待機する。

role

自機および対向ノードのデバイスの現在の役割を "自機/対向ノード" の形式で表示する。例、 Primary/Secondary

state

廃止された "role" の別名。前項を参照。

cstate

両ノードのデバイスの接続状態を表示する。

dump

設定ファイルを解析して標準出力に出力する。設定ファイルの構文上の修正を行うときに有用である。

outdate

ノードのデータ状態を outdated(無効) にする。通常は、他ノードの fence-peer ハンドラによってセットされる。

verify

オンライン照合を開始する。両ノードのデータが比較され、不整合がないか検査される。進行状況は /proc/drbd に表示される。非同期ブロックが見つかった場合でも、再同期は自動的には行われない。同期するには、検査の終了後に disconnect してから connect する。

drbd.conf マニュアルページのデータ整合性に関する説明も参照のこと。

pause-sync

ローカルメタデータの一時停止フラグをセットして、進行中の再同期を一時停止する。再開させるには、ローカルと他ノードの両方の一時停止フラグをクリアする必要がある。下位デバイスの RAID を再構成している場合などに、一時的に DRBD の再同期を停止できる。

resume-sync

自機の一時停止フラグをクリアする。

new-current-uuid

新しいカレント UUID を生成し、他のすべての UUID をローテートする。

初期同期時間を短縮するためにこのコマンドを利用できる。詳細については drbdsetup マニュアルページを参照。

dstate

下位デバイスの同期状況を表示する。(local/peer)

hidden-commands

このマニュアルに記載されていない全部のコマンドを表示する。

このドキュメントは DRBD バージョン 8.4.0 向けに改訂されている。

Written by Philipp Reisner <philipp.reisner@linbit.com> and Lars Ellenberg <lars.ellenberg@linbit.com>

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drbd.conf(5), drbd(8), drbddisk(8), drbdsetup(8), drbdmeta(8) and the DRBD project web site[1]

1.
DRBD project web site
http://www.drbd.org/
6 May 2011 DRBD 8.4.0